12.06.9 - 角換わり    No Comments

角換わり後手棒銀のすすめ

正調角換わりという戦型は、先手が勝ちやすい。
特に同型腰掛け銀はその傾向が強く、後手は受け一方になりかねない。
それは、プロ間で減っていることからも明白だろう。

そこで私は、後手棒銀をおすすめしたい。

初手より
▲7六歩    △8四歩    ▲2六歩    △3二金    ▲7八金    △8五歩
▲7七角    △3四歩    ▲8八銀    △7七角成  ▲同 銀    △4二銀
▲3八銀    △7二銀    ▲4六歩    △8三銀まで

これが後手棒銀の出だし。
先手が▲4六歩を突いた瞬間に銀を繰り出す。
これより遅れると左玉の変化などが生まれ、難しくなる。

△8三銀まで
以下
▲4七銀    △8四銀 ▲9六歩    △3三銀    ▲3六歩    △4二玉
▲5八金    △7四歩 ▲6六歩    △7五歩まで

△7五歩まで
と進むのが定跡。

▲9六歩は欠かせない一手で、突かなければ銀交換できて後手よし。
▲9六歩に対して△9四歩から端攻めを狙うのは先手棒銀同様やや無理。
そこで7筋からの攻めを考えるが、いきなり△7四歩では▲5五角があるので3三銀。

このタイミングで△7四歩も突けなくはないが、すぐに△7五歩は以下
▲同歩 △同銀 ▲7六歩 △8六歩 ▲同歩 △同銀 ▲同銀 △同飛 ▲9五角
があって無理。
よって先に△4二玉と上がり△7四歩△7五歩の方が余計な変化がなくいいだろう。

以下は▲5六銀ならいつでも△7六歩の取り込みがあるのに満足し、3一玉型金矢倉に組む。
先手は攻め味を出すのに右桂を跳ねるよりなく、後手はその桂頭を狙うのが基本的な方針。
△9四歩も突いておけば端攻めも見せることができる上、△9四歩▲同歩△同香と強引に歩を持てる。
△7六歩の取り込みと合わせれば二歩持つこともでき、攻め筋に困ることはほとんどないだろう。

最終図から右玉にする変化もあるので研究は必要だが、研究を生かしやすい戦型でもある。
角換わり後手で困っているなら、是非とも後手棒銀をやってみて欲しいと思う。

参考文献:
西尾明(2011) 『よくわかる角換わり』 毎日コミュニケーションズ(マイコミ将棋BOOKS)
羽生善治(1993)『羽生の頭脳7 角換わり最前線』日本将棋連盟